世界一簡単な料理法

誰にでもできる自炊術

栄養に関する知識

理想的な栄養バランスを実現するためには、栄養に関する知識が必要です。
簡単に説明しているので、やや不正確だったり、不足がありますが、個人の知識としてはこれで十分です。

炭水化物
糖質と食物繊維が組み合わさったものが「炭水化物」であり、炭水化物を多く含む食品が「主食」です。これは混同されがちなため、しっかりと覚えてください。

食品によって血糖値の上がりやすさは違い、それはGI値として数値化されます。
高GI食品は肥満や糖尿病になりやすいため、GI値が低い食品を食べるようにしましょう。
GI値が高く、糖質の量が多い食品は要注意です。白米、食パン、そうめん、うどん、砂糖などです。
GI値が低いのは玄米、蕎麦やパスタなどです。

食物繊維は腸内環境を良くするため、できるだけ多く取ることが推奨されています。
食物繊維には不溶性と水溶性があり、便秘を防ぐための理想的なバランスは、不溶性 2 に対し水溶性 1 とされています。

タンパク質
1日 のタンパク質の目標量は体重の 1/1000 (体重 60kg の場合 60g ) です。タンパク質は非常に重要なため、これを確実に超えるようにしてください。
特に、ダイエット中などはタンパク質の摂取量が少なくなりがちです。タンパク質が少ないと筋肉が減りやすく、リバウンドしやすい体質になるので、しっかり取るようにしてください。

タンパク質にはアミノ酸スコアというものがあり、低スコアのタンパク質は体内でうまく活用されないため、高スコアのタンパク質も取る必要があります。
理想は高スコアのタンパク質と低スコアのタンパク質が 1 : 1 を越えることですが、難しいため 1 : 2  を目標にしましょう。
大豆や肉類、魚、牛乳、蕎麦などは高スコアで、パスタや米、小麦粉などは低スコアと覚えてください。体重 60kg の場合、20g 以上のタンパク質を大豆や魚、肉などから取るということです。
1食 でまとめて取らず、3食 にバランス良く配分しましょう。

脂質
脂質の比率は 20~30% が理想とされていますが、実際にはそれほど必要でもないため、1日 20~60g あたりに収まれば良いでしょう。

脂質を構成する脂肪酸は非常に種類が多いのですが、覚えるものはわずかです。
n-6系脂肪酸 (ω-6脂肪酸) と n-3系脂肪酸 (ω-3脂肪酸) が体に必要な脂肪酸です。
n-6系脂肪酸は色々な油に含まれているため、意識して取る必要はありません。
n-3系脂肪酸は健康に良く、不足しがちなため、多く含まれている油を使用してください。キャノーラ油、魚油、エゴマ油などです。
特に、魚油に含まれるEPADHAは健康に良く、病気リスクを大きく下げます。

飽和脂肪酸は体に悪いため、それが多い油は避けましょう。具体的にはバター、ラード、牛脂などの動物性脂肪、パーム油などです。
トランス脂肪酸も有害ですが、日本人の食生活ではほとんど影響はないため、無視しても問題ありません。
コレステロールの多い食品も控えましょう。

ミネラル
沢山の種類がありますが、普通に食事していれば、実際に不足する可能性があるものは限られています。鉄分、マグネシウム、カルシウム、亜鉛ヨウ素です。
パスタや白米だけでは不足するため、これらを多く含んだ食品やサプリメントで補う必要があります。
カルシウムは特に不足しやすく、サプリメントスキムミルクが必要です。
亜鉛は汗などで体外に排出され、筋肉の成長にも必要なため、激しいスポーツをしている人は多く取ったほうが良いでしょう。
ヨウ素は昆布に多く含まれます。昆布エキスや昆布だしが入った食品でも取れます。

ビタミン
ビタミンも種類が多く、全てを食事から取るのは困難なので、サプリメントから取ることを前提にしましょう。

ビタミンAの取り過ぎは有害なので、βカロテンなどのプロビタミンAを使用しているサプリメントを選んでください。

その他の健康に良い食品
腸内環境を良くする食品や、抗酸化物質、抗ガン作用があるものなどがあげられます。

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